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2015.01.16 Friday
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    スリル・ミー

    2014.12.21 Sunday 03:32
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      NY旅行記の更新を放置したまま怒涛の観劇月間にハマり、ブログの更新も滞っておりました(;・∀・)
      ブロードウェイでのオペラ座の感想とかもう忘れてしまいそうですが、ちょっと思い入れがあり過ぎる作品なので引っ張り出す作業自体が億劫になっていたりしますw

      今回のお題目「スリル・ミー」は観劇に行くと配られるチラシの束の中に入っていて目に留まったのでした。
      まったく予備知識無く、ただただ澄んだ蒼い世界。
      反対側には男性が6人じっともの言いたげにこちらを見つめている写真。
      キャッチコピーには「超濃密空間」「俳優2人とピアノ1台のみのミュージカル」とある。
      「犯罪」や「血の契約書」などと言う文字も気になる。

      この方向性はヤバい気がする。
      危険な香り。
      決してお気楽系じゃない、ハマる人はハマる系の・・・
      そしてこの作品ではないけれど、そんな世界がある事を私は知っている。
      どんな世界か確認してみたい。
      これが動機で、間際になってポチっと追加で予定を組んだのでした。



      2014年11月15日(土) 15:30〜

      私:松下洸平  彼:小西遼生  ピアニスト:朴勝哲

      予備知識はまったく入れずに天王洲銀河劇場へ。
      しかし熱狂的なファンの方々が通い詰めている事だけは知っていたので、おずおずとお邪魔するような感覚。
      一歩踏み入れるとやはり自分は異邦人な気がしたりして。
      2階席には立ち見の方々もいらっしゃり、開演を待ちじっと舞台を見つめている。
      なんてゆーか、緊迫した空気が流れていて、只ならぬ雰囲気に圧倒される。
      黒一色の客席にぐっと張り出した舞台。
      開幕のベルと共に密室に閉じ込められたような気分になり逃げだしたくなる。

      2階部分にグランドピアノが置いてあり、まず最初にピアニストが登場する。
      そのピアニストが鳴らす最初の音色に突かれる。
      倍音が聞こえた。
      たっぷりと伸ばした和音が世界を提示し、その音が会場の壁に跳ね返って共鳴する。
      ピアニストが押している鍵盤がたたく弦以外の弦が共鳴して鳴っている音もはっきり聞こえた。
      そうか。
      大抵のミュージカルは電子ピアノだよな。
      リサイタルでもない限りグランドピアノって無いかも。
      凄く贅沢かも。
      グランドピアノ以外の楽器が無いの正解だわ。
      もうここで引き込まれてるし。

      「私」である松下さんの現在の仮釈放審理委員会での陳述から始まる。
      この部分、非常に辛気臭くオヤジっぽい(笑)
      そして34年前に遡る。
      俳優二人のやり取りが始まる。

      裕福で頭脳明晰だが家庭に事情があり満たされない思いを抱える「彼」と、「彼」の愛を得たいがために彼の犯罪に手を貸す「私」が支配者と被支配者に見えて苦しい。
      この物語の元になっている実際の事件が起きたのは1924年のシカゴ。
      レオポルドとローブ事件
      2人の関係性の変化と共犯者になっていく過程をピアノ演奏が実に巧みに表している。
      パンフレットにピアノは伴奏ではなく共演者と書いてあったが正にそうだった。

      この親密で閉じられた共依存関係の甘やかさには観る側の心理状態によって実に甘いエクスタシーになるのだろう。
      確かにゾクゾクと迫るものがあるし甘やかさすら感じる。
      わたしも以前ならどっぷりハマったのだろうと思う。
      しかし今はこの関係性はBLだとかいう華やいだモノよりも、児童虐待だとか夫婦間のDVだとかの「支配する者」と「支配される者」の心理状態であり、それは世界を狭め己を滅ぼすモノだと知っているので踏みとどまる。
      甘やかさには身を委ねない。

      また「超人」だなどと驕り高ぶり世間を見下す「彼」にムカついてしょうがない。
      見下さずには自尊心を保てなかったのだろうけど。
      それだけ精神的に追い詰められた状態にあったのだろうけど。
      それでも児童福祉に興味を持って勉強し始め、出来るだけ弱い者の方に寄り添いたいと思うようになってから、わたしは2人の関係性よりも殺された子どもの方に気持ちがいくような目線になってしまったらしい。

      会場中息を飲んで身じろぎもしない。
      ノーチェックだったわたしは途中から「あ、休憩ないのか」と余計に逃げられない感を感じた。

      メロディには癖になるような良さがあった。
      このミュージカルについて観た事以外にも情報が欲しくなりパンフも購入してしまう。
      主演の2人はずっと出ずっぱりで大変だろうけど、緊迫感を維持し続けていた。
      同じ組み合わせでもちょっとした間の取り方などで印象が全然変わるんだろうなと思うと何回も観て確認したくなる。
      組み合わせ違いはどうなのかと確認したくなる。
      ああ、リピートする人々の気持ちが痛いほどよく分かる。
      次回があるならわたしもきっとまた行くだろう。
      ひとつ言えるのはデュエットは男女よりも男男のが声質が近かったりして良いものかもしれない。

      最後のどんでん返しは意外だったが、あり得るなと妙に納得。
      してやったり感ハンパない。
      しかし「私」も彼以外見えていなくてやっぱり同じ穴の狢だ。
      どうしてこうも視野が狭くなってしまうのか。
      いやそれは皆そんなもんなのか。
      共依存と言って切り捨ててしまえばそれまでだけど、やはりそれが愛なのか。
      愛とは崇高で純粋なものだけを呼ぶわけではないのか。

      けっきょくわたしも未熟で分からない。


      さて終演後フォロワーさんと会いお話しするなか、事前に役者さんたちがファンサービスしてくれるような事を仄めかしていたと聞き、何となく流れで並んで、彼女のお勧め松下洸平さんと握手する機会を得てしまった。
      並んでいる間、見知らぬ隣の方ともお話し、サインペンまでお借りしてしまう。
      ずっと通い詰めている彼女たちでさえ初めてだというのに申し訳ない。

      松下さんはスラっとスマートで顔が小さく、舞台の上のあか抜けない「私」とは全然違い光源氏のようだった。
      お肌も艶々で一人ひとりじっと目を見て激励を受け、握手し、サインしていた。
      こういった大役を得られる人というのは、華があり真摯に取り組む人だからなれるんだなーなどと思うのであった。







       
      category:ミュージカル | by:みきこ@神奈川comments(2) | -

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      2015.01.16 Friday 03:32
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        Comment
        見にいこうかどうか迷っていて結局あきらめたのですが。
        みきこさんの感想を読んで、私はこれを見たら多分しんどかっただろうなぁと思うので行かなくてよかったかも…
        • myu
        • 2014/12/21 10:51 AM
        >myu様

        人によってはしんどいかもしれないですね。
        でも癖になる世界観がありました( ・∇・)

        サイゴンはまだ「時代」に翻弄されてるから本人たちに悪気は無いけど、人対人の思惑のぶつかり合いですしね。
        だから時代に関係なく考えさせられるのでしょうけど。








           

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